@article{oai:kokubunken.repo.nii.ac.jp:00003630, author = {金子, 馨 and 海野, 圭介 and KANEKO, Kaoru and UNNO, Keisuke}, issue = {38}, journal = {国文学研究資料館調査研究報告, Report on Investigation and Research}, month = {Mar}, note = {pdf, 国文学研究資料館所蔵田安徳川家資料のうち、田藩文庫に所蔵される入木道伝書の解題を報告する。田安徳川家は、八代将軍徳川吉宗(一六八四~一七五一)の二男宗武(一七一五~一七七一)を祖とする家で、一橋家・清水家とともに御三卿と呼ばれる家系の一つである。宗武は、江戸時代中期の歌人・国学者で、舞楽・有職故実を中心に古典研究に力を注いだようである。田藩文庫に所蔵される資料については、国文学研究資料館編『田藩文庫目録と研究』に資料の略目録が掲載され、とりわけ文庫形成・伝来については、田安徳川家の末裔である松方冬子氏によって詳しく述べられている。 入木道伝書とは、書に関する口伝などを書きとどめたものである。「能書の家」によってその多くが編まれたと目され、家記として有職故実的な要素が強い。内容は様々で、書式や心得などを記した理論書と色紙形や散らし書きなどの雛形(見本帳や手控え)とに大きく分類される。森尹祥(一七四〇~九八)の著した『入木道伝書目録』には、世尊寺家・持明院家に伝来したとされる入木道伝書(書論)の書目が百八十点近くも記載されているが、その多くが所在不明とされてきた。しかし、新井榮蔵氏や鈴木淳氏の研究成果によって、田安徳川家にまとまって伝来していることが明らかとされる。これらは江戸時代中期以降に書写された資料で、当該目録に記載される書目と概ね一致するため、当時の伝授資料の内容が詳らかとなろう。田安徳川家(田藩文庫)には一千点あまりの資料が伝来するが、そのうち入木道伝書は二百点近くに及ぶ。薬師寺に伝来する資料約二百六十点(入木道伝書だけでなく、歌書類も含み混む)との連関が期待されよう。 田安徳川家旧蔵の約二百点の入木道伝書は、世尊寺家五十点・持明院家百十七点・その他三十九点に大別される。『田藩文庫目録と研究』に於いて、資料の略書誌は掲載されるが、入木道伝書は書名だけで内容が不明なものも少なくない。そこで、本稿では世尊家の伝書として伝わる五十点を取り上げ、資料の解題と一部影印を掲載する。持明院家、およびその他に分類される資料については別稿に譲りたい。書誌情報も一部重複するが、本稿末尾に一覧の形で再掲した。同内容で書名の異なる資料も多いことから不完全なら、「日本古典籍総合目録データベース」などを参照して、可能な限り伝本の所在状況や研究状況なども反映した。}, pages = {117--168}, title = {研究報告:国文学研究資料館蔵 田安徳川家旧蔵 入木道伝書 解題 (世尊寺家篇)}, year = {2018}, yomi = {カネコ, カオル and ウンノ, ケイスケ} }