@article{oai:kokubunken.repo.nii.ac.jp:00004084, author = {岡田, 貴憲 and OKADA, Takanori}, issue = {46}, journal = {国文学研究資料館紀要 文学研究篇, The Bulletin of The National Institure of Japanese Literature}, month = {Mar}, note = {pdf, 平安時代日記文学の一作品として著名な『和泉式部日記』は、かつて『和泉式部物語』の名で享受され、江戸時代の一時期には同題の絵入り板本が刊行されていた。この絵入り板本は、和文叢書『扶桑拾葉集』に本文を利用されるなど同作品の近世期受容に重要な役割を果たしているが、その特徴や残存状況には明らかでない部分が多い。 この状況を踏まえて絵入り板本の残存状況を調査すると、現存するものが十七本、かつて存在した痕跡のあるものが八本確認できる。それらは刊記によって寛文板本・享保板本・相板本の三種に分類され、先行研究の指摘する元文板本・無刊記板本はともに事実誤認だった可能性が認められる。三種の絵入り板本の板木は同一であり、板木の欠け具合によって刊年を推定できるほか、表紙・題簽の流用状況から、初刊の寛文板本では三冊本だったものが、享保板本の中途から一冊本に改められ、その形態が相板本でも踏襲されたと考えられる。 絵入り板本の挿絵は全十五面だが、うち両面挿絵の三丁六面は板行過程の中途で増補されたと考えられ、そのうち一丁のみ、丁付の重複により諸本で挿入位置の混乱が生じている。本文系統は応永本系統の享禄奥書本に属し、脱文や誤字の多さから良質の本文とは言えないものの、同群の他本に対して正文を示す箇所や、祖本にあったと思われる異文注記を唯一留める箇所があることから、享禄奥書本の復元に不可欠の資料として評価される。}, pages = {41--70}, title = {『和泉式部物語』絵入り板本考}, year = {2020}, yomi = {オカダ, タカノリ and オカダ, タカノリ} }