@article{oai:kokubunken.repo.nii.ac.jp:00004085, author = {幾浦, 裕之 and IKUURA, Hiroyuki}, issue = {46}, journal = {国文学研究資料館紀要 文学研究篇, The Bulletin of The National Institure of Japanese Literature}, month = {Mar}, note = {pdf, 『十六夜日記』は、岩佐美代子によって九条家旧蔵本(江戸初期写)が古態を示す最善本であることが論証された。しかし『十六夜日記』が多くの読者を獲得し、日記・紀行の名作としての地位を確立した近世において、流布本本文には依然として受容史上尊重するべきものがある。流布本本文成立については不明な点が多い。近世の『十六夜日記』の注釈としては、文政七年(一八二四)の小山田与清『十六夜日記残月抄』がある。一方で、正徳二年(一七一二)を成立の下限とする多和文庫蔵『十六夜日記』、その親本の北海学園大学北駕文庫蔵『いさよひ日記』という、注釈のある『十六夜日記』の伝本があり、松原一義による紹介、翻刻がある。これらは静嘉堂文庫蔵『伊佐宵記』に近似した本文をもつとされる。近年、小川寿一旧蔵本で巻末の識語に「寛文十三年」(一六七三)の年次をもつ『いさよひの日記聞書』(内題。外題は『阿佛道之記』)が早稲田大学図書館に収蔵された。北駕文庫蔵本と同じ注釈であるが、注に異同や増減がみられる。九条家旧蔵本、松平文庫本、静嘉堂文庫本にしかない熱田宮奉献歌の五首目を有し、「この哥一首板の本に落たり」と注にある。万治二年(一六五九)の製版本『十六夜日記』が参照されていることが判明する。ほかにも『伊勢物語集注』(慶安五年刊)に載る和歌が引用されるなど、注の成立にあたっては様々な書物が参照され、十七世紀の『十六夜日記』受容の様相を伝えている}, pages = {71--117}, title = {『いさよひの日記聞書』――近世『十六夜日記』受容の様相――}, year = {2020}, yomi = {イクウラ, ヒロユキ and イクウラ, ヒロユキ} }